旅先の写真を投稿しなくても、アフィリエイトで収益を得る方法があるとしたら?
今回ご紹介するのは、香港の旅行関連サイト”TripTripGo“。一般的な旅行ブログとは少し違った方法でビジネスを展開しています。
TripTripGoは、独自ブランドのeSIMを主力商品としながら、アフィリエイトを活用したホテルやツアーの紹介、香港在住者向けのブロードバンド接続サービスなど、幅広い事業を展開しています。専用アプリも提供しています。
そのビジネスモデルは、従来の旅行ブログとも、一般的なECサイトとも異なります。アフィリエイトによる月間平均収益は約150万円に迫り、事業は順調に成長しています。
この記事では、TripTripGoのこれまでの歩みやTravelpayoutsを活用した収益化の経験、そしてほかのアフィリエイトパートナーに伝えたいアドバイスをご紹介します。
旅の第一歩は、ネットにつながることから
Edward氏がTripTripGoを立ち上げたのは2024年。きっかけは、旅行の計画におけるある課題に気づいたことでした。
旅行の準備には、さまざまなサービスを使い分ける必要があります。通信プランはある会社で購入し、ホテルは別のサイトで比較、現地のアクティビティはまた別のサービスで予約する。こうしたサービスをもっと一か所にまとめられないかと考えたのです。
目指したのは、旅行に必要なサービスをまとめて利用できる仕組み。しかし、何から始めるべきでしょうか?
チームが最初に選んだのは、物理的なSIMカードを必要としないデジタル通信サービス「eSIM」でした。旅行者にとって、現地到着後すぐに必要になるのがインターネット接続だからです。
eSIMを出発点に、TripTripGoは旅行のさまざまな場面をサポートするサービスへと展開していきました。
ゼロから始めた独自eSIMサービスの開発
TripTripGoは当初、他社の通信プランを販売していましたが、やがて独自のeSIMサービスの開発に踏み切りました。
旅行サイトの運営だけでも大変そうですが、eSIMサービスを一から作るとなると、さらに大変です。
具体的には、次のような対応が必要です。
- 通信事業者との関係構築
- 通信エリアの調査
- 料金設定、回線の利用準備、開通手続きの管理
- 決済への対応
- カスタマーサポートの提供
Edward氏は『一番難しいのは、その複雑さを旅行者に感じさせないことです』と語ります。それでも、自社で開発するだけの価値があったといいます。
私たちは旅行者と直接つながり、旅行者に提供するサービス全体を、自分たちでより柔軟に管理できるようにしたかったのです。他社のサービスを紹介するだけでは、プランの見せ方や価格設定、サポート、サービスの改善に関与できる範囲が限られてしまいます。

少人数のチームで、大きく成長
TripTripGoは、他社のサービスを販売する形から、自社サービスを提供する形へと、少しずつ事業を転換していきました。
私たちは、お客様の声にしっかりと耳を傾け、一つひとつ改善を重ねてきました。購入方法やeSIMのインストール手順も、できるだけ分かりやすく伝えることを心がけています。
現在、月間アクセス数は約30万に達し、2年前の約1万から大きく成長しました。アプリのインストール数も1万件を超えています。
TripTripGoは香港にゆかりのある旅行者を主なターゲットとしており、サイトでは主に繁体字中国語を使用しています。人気の旅行先は、日本、韓国、台湾、中国本土、タイなどのアジア太平洋地域です。また、ほかの中国語圏のユーザー向けに簡体字中国語、より幅広いユーザー向けに英語にも対応しています。
事業の成長に伴い、チームも4名体制に拡大しました。主な担当業務は次のとおりです。
- プロダクト開発・エンジニアリング
- コンテンツ制作・SEO
- マーケティング
- カスタマーサポート・パートナーシップ
ただし、担当業務は明確に分かれているわけではありません。少人数のチームだからこそ、一つの意見をきっかけに、さまざまな分野で改善が生まれることもあります。
eSIMから広がるサービス
TripTripGoでは、eSIMだけでなく、ホテルや現地のアクティビティも探すことができ、提携する旅行ブランドを通じて予約できます。
チームはeSIMに関するデータを参考に、どのようなアフィリエイト案件を追加するか検討しています。
お客様からの問い合わせ内容や、eSIMの需要が伸びている旅行先、サイトへのアクセスの季節的な傾向、提携先が提供する商品やサービス、検索経由での集客の可能性などを確認しています。例えば、ある旅行先のeSIM購入が増えていれば、その地域のホテルやアクティビティに関するガイドも、もっと充実させる必要があるかもしれません。
この「量より質」を重視する考え方は、旅行ガイドにも反映されています。
Edward氏は「目指しているのは、商品やサービスをただ大量に並べることではなく、旅行者に役立つ情報を厳選して紹介することです」と語ります。

それでも、TripTripGoのビジネスの中心にあるのはeSIMです。自社ブランドの商品であり、チームが直接改善に取り組めることが、その理由です。
ホテルやアクティビティの紹介ページは、アフィリエイト収益を生み出すだけでなく、旅行者がeSIMの購入を検討する前からTripTripGoを知るきっかけにもなっています。
増えていく提携先の管理
TripTripGoはサービス開始間もない頃から、アフィリエイトによる収益化に取り組んでいました。しかし、サイトの成長とともに作業量も増え、次第に大きな負担となっていきました。
私たちのような少人数のチームにとって、提携先ごとの登録手続きやリンク管理、成果の計測、レポート作成を個別に行うのは、かなりの負担になります。
こうした業務を効率化するため、2026年にTravelpayoutsを導入しました。
私たちは、提携先ごとに個別のシステム連携やレポート管理の仕組みを作ることなく、旅行のさまざまな場面で収益を得られる方法を探していました。Travelpayoutsの魅力は、一つのプラットフォームで複数の旅行ブランドと提携し、さまざまな方法で収益化できることです。さらに、どの商品やブランドが自社のユーザーに合っているかを試すこともできます。詳細なレポート機能やAPIを活用することで、成果をより詳しく把握し、柔軟に運用できる点も魅力です。
導入から1か月以内に最初の予約が入り、その後も安定して収益を得られる見通しがたちました。
どの流入経路やリンクの掲載場所が購入につながったのかを把握し、そのデータをサービスの改善に活かせるようにもなりました。
2026年3月以降、Travelpayoutsからの平均収益は、確定分と承認待ちを合わせて5桁に迫っています。その約4分の3は、無料の収益化ツール「Drive」によるものです。
これからのTripTripGo
TripTripGoは今後2年ほどで、コンテンツの充実や新たな提携ブランドとの取り組みを進めていく予定です。
それだけでなく、既存サービスのさらなる改善にも力を入れていきます。具体的には、eSIMサービスの改良、アプリのダウンロード数の増加、サイトを支える構造化データの仕組みの改善などです。
大切なのは、サイトを大きく見せるために機能を増やすことではなく、全体として一貫性のあるサービスを作ることです。
これからも、旅行者が実際に抱える課題の解決と、”量より質”を大切にする姿勢は変わりません。
TripTripGoの事例は、従来の旅行ブログ以外でも、アフィリエイトを活用して収益を得られることを示しています。
行動力と明確なビジョンがあれば、旅行者に愛されるサービスを自ら生み出すこともできます。
この事例をヒントに、ぜひ一歩踏み出してみてください。次にここで紹介するのは、あなたの成功ストーリーかもしれません!
特別編:TripTripGoに学ぶ3つのポイント
Edward氏とTripTripGoのチームに、ほかのアフィリエイトパートナーに向けたアドバイスを聞きました。教えてくれたのは、次の3つのポイントです。
- アクセス数を追うより、旅行者の悩みを一つ解決すること。アフィリエイトリンクがなくても、旅行者が使いたいと思える商品やサービスを作りましょう。
- 成果をきちんと測定すること。これは、私たちももっと早く始めておけばよかったと感じていることの一つです。サービスが成長していると、ページを増やしたり、新しい機能を追加したりすることに目が向きがちです。しかし、ユーザーがどこから訪れ、何を求め、どこをクリックし、どの取引が実際にコンバージョンにつながっているのかを把握することが重要です。訪問者数だけでなく、コンバージョンやリピート利用も測定しましょう。
- 各市場に合わせてローカライズすること。特にアジア太平洋地域で活動するブロガーにとって重要なのは、各市場の言語、通貨、プラットフォーム、ユーザーの期待に合わせることです。単に翻訳するだけでなく、それぞれの市場に合った表現や内容に調整することが大切です。例えば、香港で繁体字中国語を使う人と、簡体字中国語を使う人では、同じ質問でも表現の仕方が異なる場合があります。また、英語でサイトを訪れるユーザーは、より幅広い国や地域から集まる傾向があります。